「郷中教育」は薩摩の合理的教育システムだったという話 ~087

身を修して己れを正して、君子の体を具うる共、処分の出来ぬ人ならば、木偶人も同然なり。

学校の教育は、テストの点数だけ取る、ごうりてきな教育方法になっています。

 

 

もちろん、テストで高得点をとることは、とても大事な事ですが、さいきん、殺人や不倫、麻薬などの問題がTVなどのマスコミをさわがす事が多くなってきたように思います・・・・。

 

 

また、東北、熊本の震災などで、全国各地から物資がおくられたり、ボランティアや募金にはげんだりと、[まだまだ日本もすてたもんじゃないな。]って思う事もあります。

 

 

 

社会に出て、また、人間として、改めてわれわれは道徳ということを改めて、見なおす機会に入ってきているのではないでしょうか??

 

 

徳のたかい行いを、人や社会にほどこすことは、どういう風にしていったらいいのでしょう??

 

私の仕事、バーテンダーという仕事も、時として判断を間違えて、お客様にご迷惑をかけることが、しばしばございます。

 

 

社会人になって、いい大人になってくると、ちょっとの判断や対応で、相手に足元をすくわれる様なことになりかねます。

 

 

時には、チョッとした対応でお客様が涙して喜んでくれる事もございます。

 

 

この判断の難しさは、やはり先人の徳の高い教えを学び、それを知識と行動にかえ、実践していくしかないのではないでしょうか??

 

 

もちろん、仕事では仕事の上司であったり、おなじ業種の目標とする人に相談して、教えや知恵をもらって日々の仕事に活かしていくのがよいでしょう。

 

 

 

 

今日はそんな、薩摩のすごい教育「郷中教育」についてお話します。

 

 

「郷中教育」は年長者が年少者を指導して、厳しい集団教育から生まれた、薩摩流英才教育!!

 

 

 

郷中教育は、文武のはげしい修練だけではなく、薩摩枇杷(さつまびわを演奏したり、ユーモアをまじえた会話をしたりして、つよく立派で、人間味のある人物となることを心がけていた。

6、7歳〜10歳歳までを「小稚児」(こちご)

 

11歳~14,15歳までを「長稚児」(おせちご)

 

14、5歳〜24、5歳までを「二才」(にせ)

24、5歳以上を「長老」(おせ)
と呼び、それぞれがグループをつくって、読書.剣術などの修行に励みます。
この郷中教育は、読み書きのできない薩摩武士が多かったため、徹底した会話重視のコミュニケーション学習であったと言われています。

郷中教育の一日はこうだ。

 

午前6時に、稚児たちは、二才のところに行って、儒教や読み書き、素読や暗唱などの講義をうける。

 

 

このときの講義の先生は、稚児たちがどの二才の先生を選ぶかは、稚児ひとりひとりが自由なんです。

 

 

 

午前8時、朝食をすませた、稚児たちは、神社の境内や馬場などで相撲や走りくらべ、大将防ぎ、降参言わせ、馬追い競争など、戦いの時の実践をかねた遊びで身心を鍛えます。

 

 

午前10時、長稚児が小稚児を指導して、朝の講義の復習をします。

 

その時、それぞれの稚児たちが、自由に選んだバラバラな先生達の思想がとういつされていない意見を持ち込んできます。

 

耳で聞いて、口で伝えてと、この学習方法は、あらためて習ってきた事の理解にもつながるし、誰かに伝えないといけないと思うとうわっつらな知識だけとはいかなくなってきます。

 

 

話す本人にとっても、よい復習になりますし。

 

効率よく知識を、みんなで共有する事だってできます。

 

 

「ぼくは、○○さんのところに行って、○○のところをこういう風に習ってきました。○○のところが、○○と思いました。」

 

 

との報告に、「じゃあ、○○君はそれについてどう思う??」

 

 

などと、先輩の稚児が色んな意見を、後輩稚児たちにもとめます。

 

 

このときの意見は全部正しいとされ、その色んな意見をみんなでとことん話し合って、みんなの意見をまとめて一つの認識へと深めていきます。

 

 

みんなで話し合った意見を二才の先輩達に、報告して、また、分からないところは、聞いたりします。

 

また、それ以外は、いろは歌、寅狩物語などを暗唱しました。

 

 

昼12時、昼食。昼食後は山あそびや川あそび、魚釣りなどをしました。

 

 

雨の場合は、室内で大名カルタ、武者カルタなどであそびます。

 

 

 

(二才で役職についてる者は、10時から午後2時まで藩庁で仕事をします。役職のない二才と長稚児の1部は、藩校、造士館でまた勉強をします。

 

午後四時、東郷示現流や薬丸自顕流の剣術稽古をおこないます。

 

午後6時以降、小稚児は外出禁止。

 

長稚児は二才衆が集まっている家へ行って、日頃の生活態度の指導をうけて、午後八時に帰宅します。

 

二才衆は、それ以後も「真田三代記」「三国志」「太閤記」などの書物を読んで、詮議のかけあいをします。

 

 

この時、戦記などの書物を読んで、実践的なシュミレーションの詮議を行います。

 

 

この「詮議」とは、郷中教育の根本的な教育方法で、おこりうる問題で、そう簡単には答えが出ない状況を想定して、「お前ならどうする??」とそれぞれの解決方法を、みんなで問いあい、自分の意見を言いあう訓練です。

 

 

 

例えば、「我々薩摩に、エゲリスが、突然攻め入ってきたら、どうするか?」

 

というような、お題を出していたそうです。

 

 

いわば、「ケーススタディ」で、私は「危機管理シュミレーション」だと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

郷中教育は本当に厳しかったらしいです。

 

 

それは、規則でがんじがらめにされていて、それらの事項をいつも暗記して、先輩から武士の心得をたずねられると、すらすら答えなければならなかったようです。

 

 

また、覚えているだけでなく、違反するとひどい目にあわされていました。

 

 

 

 

 

他の郷中のものとは付き合うな。

うそを言うな。
負けるな。
弱いものいじめるな。
武士道の義を実践せよ。
 
身心を鍛錬せよ。
質実剛健たれ。
年長者を敬え。
 
朝から晩まで文武にはげめ。
 
親に口答えをするな。
 
先輩の教えを守れ。
 
儀(理屈)をいうな。
 
女子と交際してはならない。
 
酒の席に出るな。
 
たばこを吸うな。
 
芝居や見世物小屋に近ずくな。
 
自分で買い物をするな。
 
夜間外出をしてはならない。
 
いくら寒くてもたび、えり巻き、ずきんをもちいるな。
 
木綿の着物を着ること。
 
シュロの皮(やし科の植物)でつくったおをつけた下駄をはくこと。
 
丸腰(刀を持たない)でがいしゅつするな。
 
脇差一本で角をまわるな。
 
遠くに行くときは両刀(太刀と脇差)を腰に差すこと。
.........
 
などと厳しい規則がありました。

身を修して己れを正して、君子の体を具うる共、処分の出来ぬ人ならば、木偶人も同然なり。

あなたは、学ぶ事の本当の意味を知っていますか??

 

「学ぶこととは、物事にじょうずに対処できる知識と才能を磨く事だ」

 

 

 

この教えは「南洲翁遺訓」の一説でございます。

 

西郷隆盛の書いた書はありますが、書物は残っていません。

 

南洲翁遺訓は薩摩の人が書いたと思われるでしょうが、旧庄内藩(今の山形県)の人々が、西南戦争で西郷隆盛が亡くなった後、西郷隆盛の思想を世に残そうと、当時庄内藩で西郷隆盛とゆかりのあった人間を集め、当時の記憶をたよりに西郷隆盛故人の教えを残したものであります。

 

 

よく勉強し、人にも好かれ、心穏やかな人も、なにかおこった時にそのたいおうができない人は、木で作った人形のようだ。

 

 

この教えにこう解説してあります。

 

たくさんの人が急に家にやってきにふだんから何の準備をしていれば、たとえ何人であろうとその数に応じて、もてなしができるものです。

だから、普段の準備がなによりも大事なことです。

つまり勉強というのはただ、文章を読んだり書いたりする事ではなく、なにかが起こった時に、これを上手に処置できる才能をみがくことをいいます。

剣術(スポーツ)も刀(道具)を上手につかいこなすことではなく、試合の相手のことをよく知ってこれに勝つ才能と知恵があるかどうかが大事な事なんです。

 

 

歴史学者の磯田道史先生がこういっています。

 

選挙もテストも一見公平な方法ですが、リーダーの選び方において、今の日本社会は怠けてると僕は思う。

 

 

今の日本でよい政治家がいないとよくいわれますが、やはり草の根の根っこのところでお互いが、お互いを選びあうようなシステムがないと、それは難しいものです。

 

あと、もし今、本当のエリート官僚を選びたいのなら、数回のペーパーテストと面接だけじゃむりでしょう。

 

郷中教育のようなもっとしっかり長い時間をかけ、実際の行動のなかから指導者を選んでいくシステムを復活させないと。

 

郷中教育は、いち人材を育てるだけじゃなく、人材の発掘にも、今の日本にとってヒントがあると。

 

 

今日も全てに感謝!!

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コメント: 2
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