Half & Half
今日は冒頭からすみません・・。
でも、これもれっきとした、お酒の話につながるんで
しばしお付き合いを~(=^○^=)♬
今日は少し短編小説風で・・。

昨夜の営業の話になるが・・。
昨夜、10年近く通う常連の女性客が初めての男性客を連れてきて
きてくれた。
それで、初めて来てくれた男性のお客さんがずっとメニューを眺めて
なかなか注文を決めかねている様子だったので、少し愛の手をと
思い。
「どんな感じがいい??」
と尋ねると・・。
少し時間がたって
「ハーフ・・・」
と男性客がぼそりとつぶやいた・・。
私は、男性客の注文が「チンザノハーフ&ハーフ」であ
る事を感じ取り、「チンザノ ハーフ&ハーフでいい??」
その男性客は、ぎこちないやり取りで、無事オーダーが通った事に
安心した様子で、コクっとうなずいて
答えた・・。
いざオーダーをうけ、カクテルを作りだすと、ふと、このハーフ&ハーフを作るのは何年振りだろう??
との思いが込み上げてきた・・。

その懐かしい響きのオーダーにふと考えてみた・・。
それは、私は先に聞いた女性客のオーダーのカクテルを作り上げ、男性客のオーダー、ハーフ&ハーフ作りにさしかかったときだった・・。
「いやー、なんか懐かしいカクテルだねー?」
「多分、この5年間作った記憶のないカクテルだよ。」
と、私の口からおもむろに出た言葉に、
「ちん~ちん」
と聞こえてきた。
その声は店中に響きわたるほどの大きな声だった。
その声の方へみんな目をやると・・。
もう15年以上キャリアのある、私と同業者中間が2人少し離れて並んで座っていた・・。
その懐かしさから、私と同様、この2人も少し興奮気味なのが分かった・・。
「いや~、当時、真顔でサラリーマンのおじさんが、俺、ちんちんなんて頼むんで、びっくりしてさー」
「俺も5年以上、もう作った事ないよ・・。」
「いやー、ほんと懐かしいねー。」
っと、当時を振り返り盛り上がっている・・。
私は人の酒との出会いにその歴史があると思っている。
さまざまなお客さんの注文に、なぜ、このお客さんはこのお酒と出会ったんだろうと考えて注文のお酒を作る事もある・・。
私は、そのオーダーで、30歳近くに見えるその男性客が、15年近くお酒との付き合いがある事を知った・・。
次回も続きます・・。
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